4.3.1. リモート画面共有機能 #
リモート画面共有機能によりHygroGen2は、オープンスタンダードなVNCプロトコルと任意のリモートコントロールデバイスを使用してリモート操作することができます。単一または複数のHygroGen2への複数端末からの接続がサポートされています。
この機能を利用するにはHygroGen2 をネットワークに接続し、機器をネットワークアクセス用に適切に設定してください。(§3.3.1参照)
どのVNCビューア/クライアントでも使用できまが、RealVNCを推奨しています。
iOS:https://apps.apple.com/gb/app/vnc-viewer/id352019548
Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.realvnc.viewer.android
Windows:https://www.realvnc.com/en/connect/download/viewer/
MacOS: Finderの 「Go 」メニューから 「Connect to Server」を選択します。
*VNCビューアが内蔵されています。
図 37:リモート画面共有
リモートコントロールデバイスは、HygroGen2と同じローカルエリアネットワーク(LAN)およびサブネット上においてください。ファイアウォールトラバーサル/ポートフォワーディング(port 6341)を使用して他のネットワークからオフサイト接続も可能ですがファイアウォールでの設定が必要となるため本書の範囲を超えています。この設定をご希望の場合は、ITサポート部門にお問い合わせください。
リモート接続を有効にするには、「設定」画面の「Settings」ドロップダウンメニューから「Remote (Screen Share)」を選択します。この機能は「On」/「Off」ボタンでオン/オフを切り替えます。
VNCパスワードを設定するにはコンフィグレーションモードが必要です。「Password」ボタンを押してHygroGen2を再起動してください。コンフィグレーションモードに入ったら、設定ドロップダウンメニューから「Remote Connection」を再選択し、「Password」を押してください。
図38 パスワードの設定パスワードの設定
通常のオペレーションモードでは、「Default」ボタンは一時的にVNCパスワードをサービスデフォルトパスワードにリセットします。コンフィグレーションモードの場合、「Default」を押すと、VNCパスワードは永久にサービスデフォルトパスワードに設定されます。この場合、「Password」ボタンで再度パスワードを設定する必要があります。
VNCクライアントをHygroGen2に接続するには、VNCクライアントにサーバー名としてローカルエリアネットワークのIPアドレスを入力し、前節で設定したパスワードを入力します。「接続が暗号化されていません」という警告が表示される場合があります。
4.3.2. リモートAPI #
The Remote Application Programming Interface (API)機能により、ネットワークを介したTCP/IP文字列コマンドを介した外部ソフトウェアを使用したHygroGen2の制御とロギングが可能です。
これにより、HG2はPC上のHW4に接続し、MBWのGeckoロギング・ソフトウェアやカスタマイズされた制御ソフトウェアのようなサードパーティのロギングおよび校正ソフトウェア・プラットフォームと統合できます。
この機能を利用するにはHygroGen2 をネットワークに接続し、機器をネットワークアクセス用に適切に設定してください。(§3.3.1参照)
以下の説明では、コマンドラインインターフェイスの例として、PCまたはMacで無料で利用できるシェルクライアント「putty.exe」を使用します。
http://www.chiark.greenend.org.uk/%7Esgtatham/putty/latest.html
コマンドは Port 6341 および RAW TCP/IPフォーマットでHygroGen2のIPアドレスが発行されます。このフォーマットでコマンドを発行できる任意の特注クライアント、例えばNational Instruments LabViewを使用できます。
リモート接続を有効にするには設定画面の「Settings」ドロップダウンメニューから「RemoteAPI」を選択します。この機能は、「On」/「Off」ボタンでオン/オフを切り替えることができます。
図39:リモートAPI
リモートコントロールデバイスは、HygroGen2と同じローカルエリアネットワーク(LAN)およびサブネット上においてください。ファイアウォールトラバーサル/ポートフォワーディング(port 6341)を使用して他のネットワークからオフサイト接続も可能ですがファイアウォールでの設定が必要となるため本書の範囲を超えています。この設定をご希望の場合は、ITサポート部門にお問い合わせください。
表示されたLAN IPアドレスを使用して、Port 6341 に RAW フォーマットで接続を確立します。
図40 Putty – コマンドラインインターフェイスの例Putty – コマンドラインインターフェイスの例
コマンドプロンプトでは、§3.4.1と§4.2で説明したタッチスクリーンインターフェイスを基本的に反映した、以下の一連のクエリーやコマンドを使用することができます。
コマンド一覧 #
Command | Expected value | 説明 |
---|---|---|
Temp? | -5.00…60.00 | チャンバー温度を摂氏で報告(高速PRT) |
TempRef? | -5.00…60.00 | チャンバー温度を摂氏温度で表示 (HC2-S-S または MBW 外部リファレンス)* |
TempControl? | 1, 0 | 庫内温度制御がオン(1)かオフ(0)かを報告 |
TempControl=x | 1, 0 | 庫内温度制御をオン(1)またはオフ(0)にする |
TempSP? | -5.00…60.00 | 庫内温度設定値xを摂氏で報告 |
TempSP=x | -5.00…60.00 | 庫内温度設定値 x を摂氏で設定する |
TempStable? | 1, 0 | チャンバー温度が設定基準内で安定(1) [=インターフェイスの緑色]か不安定(0) [=インターフェイスの赤色]かを報告 |
RH? | 0.0…99.0 | コントロールHC2-S-Sが報告したチャンバー湿度(%rh)を報告する |
RHRef? | 0.0…99.0 | HC2-S-Sまたは外部MBWの選択したリファレンスで報告されたチャンバー湿度を%rhで報告する* |
RHControl? | 1, 0 | 庫内湿度コントロールがオン(1)かオフ(0)かを報告する |
RHControl=x | 1, 0 | 庫内湿度制御の値xをオン(1)またはオフ(0)に設定する |
RHSP? | 0.0…99.0 | 庫内湿度設定値を%rhで報告 |
RHSP=x | 0.0…99.0 | 庫内湿度設定値 x を %rh で設定する |
RHStable? | 1, 0 | 庫内湿度が設定基準内で安定(1) [=インターフェイスの緑色]か不安定(0) [=インターフェイスの赤色]かをレポートします |
Time? | YYYY-MM DD hh-mm-ss |
レポート日付/時間 |
DesiccantDP? | -90…0 | 摂氏(露点)単位でのデシカントレベルの推定値を報告する |
DesiccantCell No. | 1, 2 | 使用中のデシカントセル。HG2-XLのみ(セル1=1、セル2=2) |
WaterLevel? | 0..100 | 水位センサーの読み取り値をml単位で報告する |
HC2-SSerial? | <text> | コントロールのシリアル番号を報告 HC2-S-S |
DesiccantHC2-Sserial? | <text> | デシカントHC2-S-Sのシリアル番号を報告する |
注意
この値は、標準器にMBWが使用し補正テーブルが適用され、相対湿度の計算が露点に基づいている場合、補正が適用されます。
Command | Expected value | 説明 |
---|---|---|
Version? | <text> | HG2ファームウェアのバージョンを報告 |
ControllerSerial? | <text> | HG2ハードウェアコントローラのシリアル番号を報告 |
Name? | <text> | ネットワーク設定で設定されたHG2 NetBiosネットワーク名を報告します |
Reference? | <text> | 内部コントロールHC2-Sまたは外部MBWリファレンスのいずれがリファレンスとして設定されているかを報告 |
CorrApplied | 1, 0 | MBW External Reference が使用されている場合に、露点補正が適用されているかどうかを報告する。NB 未実装 |
Calculation | 1, 0 | MBW External Reference が使用されている場合、RH と DP のどちらに基づいて計算されているかを報告する。NB 未実施 |
RefFile | <text> | HygroGen2 インターフェイスで入力された参照情報の内容を報告する。NB 未実装 |
ExtRefSerial? | <text> | 外部MBWリファレンスのモデルとシリアル番号を報告 |
ExtRefTemp? | -20.0…70.0 | MBWの外部温度を摂氏で報告(未補正) |
ExtRefDP? | -20.0…70.0 | MBW外部基準露点を摂氏(露点)で報告 |
ExtRefDPCorr? | -20.0…70.0 | MBW の外部基準露点を、補正を適用した摂氏温度(露点)で報告 |
ExtRefFP? | -20.0…70.0 | MBW 外部基準霜点を摂氏(霜点)で報告(未補正) |
ExtRefRH? | 0.0..99.0 | MBW外部基準湿度を%rhで報告(補正なし) |
ExtRefControl? | 1, 0 | MBW外部基準で露/霜制御がオン(1)かオフ(0)かを報告 |
ExtRefStable? | 1, 0 | MBW 外部基準で露/霜層が安定 (1) か否か (0) を報告する |
E= | <text> | MBW 外部リファレンスに直接コマンドを渡す (リストは MBW マニュアルを参照) |
Warning? | <text> | 水位低下などのHG2画面上の通知を報告する |
ProgramRun? | 1, 0 | HG2上で実行中のプログラムがあるかどうかを報告(ある場合は1、ない場合は0) |
Shutdown | none | HygroGen2をシャットダウンする |